建物管理の『嘘』を見極める「いつまで高い料金払い続けますか?適正化価格とは」|空室対策|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2018.08.27

建物管理の『嘘』を見極める「いつまで高い料金払い続けますか?適正化価格とは」

建物管理の『嘘』を見極める「いつまで高い料金払い続けますか?適正化価格とは」
マンションやビルをお持ちの方は、エレベーターの点検について次のように思われたことはありませんか。

「今の点検料金は高いの?」
「修理代金を請求されたけれど、これは高いのではないだろうか?」
「リニューアルの提案をされたが、金額が高い気がする」

など。どうしてこのような疑問が生じるのかと言うと、それはメンテナンス会社が顧客を見て価格を変えているため、適正金額の相場がはっきりしないからです。だから、同じメーカー、同じ階数のエレベーターでも、料金が安い人もいれば高い人もいるのです。
 リニューアル工事などはもっといい加減で、最初に提示された価格が高過ぎるとからと値段交渉すると、例えば800万円だったものが急に「600万円まで下がりました」と言われたりします。ましてやメンテナンスの修理代金などは、一般のオーナー様からすると分からないのではないでしょうか。顧客の顔色で値段が変わる業界なのです。
 それでは、実際のエレベーター金額について、メーカーおよびメーカー系のメンテナンス会社に頼んだ場合と、独立系の会社に頼んだ場合の差額について見てみましょう。

①POGの月々の費用
メーカー月額3万8000円 独立系1万5000円 差額2万3000円
→30年間の合計差額 828万円

②リニューアル工事の費用(例 制御盤+巻上機の場合)
メーカー約600万円 独立系約400万円 差額200万円
→30年間の合計差額 約1028万円

ということは、独立系であれば30年毎のリニューアル費用が無料になるということです。

③その後のフルメンテ費用
メーカー6万5000円 独立系3万5000円 差額3万円
→30年間の合計差額 差額1080万円

フルメンテ契約であれば、さらに差額が広がります。

 前記の例は、あくまで一例で、機種や地域によって値段は前後することがあります。特に、地方よりも都心部の方が値段は安いケースが多いです。しかし、利用する消費者からすれば、独立系の会社を利用するにしても、

「どこの独立系の会社を選んだら良いの?」
「そこの会社が、倒産してしまったらどうするの?」

などのお悩みがあるかと思います。また、後になってから

「やっぱり金額が高かった」
「委託会社が廃業してしまった」

などの理由で、再びメーカー等に相談するというのも気が引けると思います。
 お困りの方は、当方のような協会や団体も増えておりますので、一度ご相談してみては如何でしょうか?エレベーター以外の管理料についても見直してみると、年間で何百万円も経費が安くなることもあります。


執筆 一般社団法人 消費者建物管理協会(消管協)北嶋英之代表理事