DMMオンラインサロン~第7章 デューデリジェンスでわからないこともトップ面談でわかる⑭~|コラム|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2026.01.05

DMMオンラインサロン~第7章 デューデリジェンスでわからないこともトップ面談でわかる⑭~

DMMオンラインサロン~第7章 デューデリジェンスでわからないこともトップ面談でわかる⑭~
面談の流れと自己紹介

 売主社長の自己紹介でどのパターンの社長かを把握したら、次にあなた(買主)の自己紹介の番です。自己紹介はこの順番でお話ししてください。

①あなたの歴史や会社の概要・あなたが独立した経緯 

 売主はその内容を聞いて、あなたと性格が近い会社なのか合わない会社なのかを考えます。それぞれの社長の経営スタイルがありますが、それを気に入ってもらえないことには話は先に進みません。

②売主の会社に興味を持った理由

 話すときは次の流れを意識してください。

「貴方の会社の○○○○に惚れました」→「私の会社にはない部分です」または「私の会社と共通の強みです」→「だから私たちは一緒になることでさらに事業拡大(幸せ)ができます」

その後、将来について話をします。

「まずはお互いにシナジー効果のある近いところから事業統合し、その後、異業種の部署については当面そのままで後日体制を考えます。統合することで、お互いの利益は倍になり、コストは半減されます」

これが基本的な流れです。ここで将来のことまで話さずに調査的な内容だけで終わってしまうと、感じの悪い会社とみなされます。M&A後の体制や待遇のことはより具体的に準備しておく必要があります。
 自己紹介が終わったら、質疑応答の時間が始まります。売主の業績や社内体制、経営統合後のメリット、シナジー効果、経営統合後の社員の待遇・取引先との関係などはよくある話題ですが、あまり重要ではありません。これらは、決算書・ホームページ・取引先などでも調査することができるからです。
 面談で本当に抑えるべきポイントは次の4点です。

①社長はなぜこの会社を売るのか?
②この会社をどのような思いで運営してきたのか?
③今までこの会社でやり残したことはないのか?
④社長の今後の予定や夢はどのようなものか?

 この①~④の話に満足できた会社に、売主社長は売却を決断します。お見合い前に仲人にすべてを話している人は滅多にいません。心の奥底に秘めている恥ずかしいことや言いにくいことが誰しもあります。それを面談の短時間で心を開いていただき、その想いを共有できるかどうかが最も大切なのです。もし5人の買主と面談して、4人には心を開かずあなたにだけ心を開いてくれたとしたら、恋愛でもM&Aでも成就することになります。

トップ面談時の確認事項

 ではどのような質問、会話をすれば良いのでしょうか?売主が売却を考える理由は千差万別です。

●今後財務内容が悪化する恐れがある
●優秀な人材が辞める予定だ
●大口の取引先がなくなる
●突発的な利益があり、その利益が大きいうちに売却したい
●別会社に事業を移転して高値で売り逃げたい
●個人的に借金が多く売らなくてはいけない
●相続させようと思っていた息子と仲が悪くなり、社員に後継ぎを打診したが断られた
●一緒に働いていた経理の奥様と離婚することになり、売却するに至った
●以前離婚した妻子の息子に、相続で株を渡したくない

などなど、さまざまな理由があります。その売却理由をクリアにすることが、社長の解決しなければならない課題ということになります。売却理由には大きく次の4項目に分かれます。

①事業承継の問題
②個人・法人資金繰りの問題
③決算上の時期の問題
④人材の問題

「なぜこの会社を売却するのですか?」
「こんなに利益が出ているのに慌てて売る必要がありますか?」
「社長は年齢的には引退はまだ早いのに売却するのですか?」
「歳をとってきて身体がきついと言われますが、今は自走してほとんど現場に出ていないのに売却する必要がありますか?」

これらの質問は、社長が嘘をついていないかどうかを確認するための一番はじめの質問になります。ここで理に適った回答がなければ交渉はやめましょう。ポイントは『理に適っているかどうか』です。例え小さくてもそこに嘘があった場合、もっと大きな嘘がどこかに隠れていると思って下さい。嘘でなくても話の中に違和感があれば疑ってください。逆に

「最近はコロナの影響もあって売上が下がってきて、将来が不安になったからM&Aに出した」

といった弱音の部分も包み隠さずに話してもらえる社長であれば、前向きに購入を検討しても良いという判断となります。

(次号へ続く)
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