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2018.01.08

『賢人観察』ゲスト:杉村太蔵さん(全3回)「今ある目の前の仕事に全力を尽くす」

『賢人観察』ゲスト:杉村太蔵さん(全3回)「今ある目の前の仕事に全力を尽くす」
テレビで見ている限り、どこか取り付きにくそうな印象を抱いていたが、実際にご本人にお会いしてみてそうしたイメージは一瞬で変わった。目の前には、とても落ち着いた雰囲気で、物腰の柔らかい紳士がいた。今回お話を伺ったのは、政治評論家でタレントの杉村太蔵さんだ。

-投資や政治の話は色々なメディアでされているでしょうから、今回はもっと杉村さんの人間性が分かるようなお話を伺っていきたいと思います。
 杉村さんは政治家としてご活躍された後、2010年頃から今のお仕事をされるようになりました。杉村さんの実績や経験などを考えれば、色々な方面から声がかかったと思いますが、それでもあえて今のお仕事を選ばれたのはなぜでしょうか。

杉村 この仕事を選んだというよりも、たまたま声を掛けて頂けたというのが正直なところです。「これをやりたかった」とか「これをやろう」と決めて、この仕事を始めたわけではありません。

-議員を辞めた後に、何かやりたかったことがあったわけではないのですか。

杉村 完全に無職になったわけですから、そういうことを考えられるほど、気持ち的な余裕はありませんでしたね。それよりも明日からどうやって食べていこうか、そんなことを考えていました。

-では、今のお仕事がこれほど忙しくなるとは考えてなかったのですか。

杉村 全く考えていませんでした。このようになれたのは、たまたま色々な人のご縁があって、うまくその流れに乗れたからだと思います。正直なところ、こんなにテレビで使ってもらえるようになるとは、夢にも思っていませんでした。

-割と早い段階でテレビに出演されるようになったと思います。

杉村 そうですね。すぐサンジャポさんに声を掛けてもらえて、本当にありがたかったですね。「こうなりたい」という、何か具体的なビジョンがあったわけでもないのにかかわらず、今のポジションになれたのは本当に運が良かったのだと思います。なれて良かったなと、心から思っていますよ。

-議員経験者で、政治評論家やコメンテーターとして活躍されている方はたくさんいらっしゃいますが、そういう方はもっと堅い印象を受けます。杉村さんは少し雰囲気が違っていて、芸能やスキャンダルの話なども良くされますよね。そういうスタイルは意識して作っているのでしょうか。

杉村 実は私には「こうしよう」とか「ああしよう」という戦略のようなものはほとんどないんです。政治については経験がありますので、どうすれば国民の皆さん、特に若い方に関心を持ってもらえるのか自分なりに工夫して伝えるようにしています。ですが基本的には、目の前にある仕事に全力を尽くす、聞かれたことにしっかり答える、思ったことを分かりやすく説明する、そういうことを意識していますね。

-同じニュース素材に対して他のコメンテーターと並んで話される場合、何か違うことを言おうとか、自分なりの解釈をしようとか意識するものなのですか。

杉村 あえて無理して言おうとはしませんけど、政治を経験した者にしか分からないことって世の中には意外とあるので、そうした視点は大事にしたいですね。

もっと自信過剰で、強気な発言ばかりするのかと思いきや、出てくる言葉はどこまでも謙虚。発言の通り、今も目の前にいる杉村さんは、自然体でこの取材を受けている。

次号につづく

(プロフィール)
1979年8月13日生まれ。北海道旭川市出身。タレント、元衆議院議員。2005年9月の総選挙で最年少当選を果たし、政治家の道へ。その後、タレント・政治評論家に転身し、現在はTBS「サンデージャポン」をはじめ、さまざまなメディアで活躍中。広告時代はテニスで国体優勝の経験あり。