業界激震!パロマが売上高4000億円を突破!米国シェアは脅威の50%|コラム|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2018.10.01

業界激震!パロマが売上高4000億円を突破!米国シェアは脅威の50%

業界激震!パロマが売上高4000億円を突破!米国シェアは脅威の50%
世界60ヵ国に300種以上の商品を販売

 住宅業界が大きな衝撃に見舞われた。パロマ(愛知県名古屋市)がLIXIL、Panasonic、TOTOに迫る勢いで業績を伸ばし、2017年度に約4234億円もの売上高を記録したのだ。これは、ライバルであるRinnaiやノーリツなどに大差をつけての、給湯器メーカーとしては断トツの数字だ。
 パロマ好調の要因は何か。一つには、グローバル戦略の成功が挙げられる。創業100年を超える、給湯機業界きっての老舗であるパロマは、製品企画から原料調達、販売、アフターメンテナンスまでをグループ内で行う体制を整えており、創業時からガス機器製造を手掛けてきた高い技術力も含め、国際的に高い評価を得ている。全部品の製造を自社で行っている給湯機メーカーは、おそらくパロマだけだ。
 進出国数は60ヵ国にも及び、家庭用から業務用まで、300種類を超える製品を供給。特にアメリカにおいては、市場の約50%ものシェアを獲得。全米でこれだけのシェアを誇る日本企業は、他の業界を見渡してもなかなか見当たらない。世界の名だたるメーカーにも引けを取らない、圧倒的な存在感を示している。もはやグローバルレベルでパロマと競争できる給湯機メーカーは、国内にはないと言っても過言ではない。

オリジナリティーあふれる製品が好評

 低温出湯や配管の自動洗浄、シャワーを一度止めて再出湯したときに冷たい水が出ないようにするなど、使いやすさを意識した独自の機能を搭載した給湯機に加え、高いデザイン性を誇るビルトインコンロの販売台数が伸びたことも、パロマの業績拡大に大きく寄与した。代名詞とも言うべきガラストップコンロはロングセラーを記録。中でも、パロマが考案したフェイスパネルの着せ替えができる「DRESY(ドレシー)」は、

「オシャレなキッチンで楽しみながら料理をしたい」
「自分の好みでコンロのデザインをアレンジしてみたい」

という主婦層に根強い人気を誇る。グリル内の魚や肉に引火した火が排気口から出るのを防ぐパロマ独自の安全装置など、オリジナリティー溢れる商品を開発する力は、給湯機メーカーの中で群を抜く。
 このまま勢いは果たしていつまで続くのか。現状を見る限り、隙は見当たらない。今後も世界屈指の給湯機メーカーとしての活躍に期待したい。