知らないと損する、賢い補助金制度の使い方|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2021.06.14

知らないと損する、賢い補助金制度の使い方

知らないと損する、賢い補助金制度の使い方
遮熱塗料を使うことで助成金20万円をゲット!

 直接、日光にさらされる家の外装は、とても傷みやすく、10年から15年ごとの塗り替えが不可欠です。とはいえ、外壁塗装は決して安くありません。一般的な戸建ての場合で、100万円前後の費用がかかると言われています。

「そろそろ塗り替えしないといけないことは分かっているが、貯蓄に余裕がないから・・・」

と、なかなか決断できずにいる方も多いのではないでしょうか?今回は、そんなみなさんのために、助成金を利用した外壁塗り替え事例をご紹介します。

「数社に見積もりを頼んだところ、どこも予算オーバーだったため来年に見送ろうかと思っていました。するとその中の1社が助成金の申請をしてみてはと提案してくれました。おかげで、どうにか予算内で外壁の塗り替えをすることができました」

 東京都内に住む中村裕之さんは2018年の5月頃、築20年になる自宅の外壁を、地元の業者に頼んで塗り替えました。当時、中村さんが予算として用意したのは100万円。しかし、それまで一度も外壁のメンテナンスをしていなかったせいもあり、塗装前にしっかりした洗浄が不可欠で、業者からは120万円という金額を提示されました。念のため、他にも2社から見積もりを取ったものの、いずれも金額は似たり寄ったり。他にも大きな支出の予定があったため、予算の上積みは難しく、中村さんは塗装工事の延期を考えました。そんなとき、3社のうちの1社からある提案を受けました。

「うちが使っている遮熱塗料で塗装を行えば、自治体に助成金を申請することができますよ。ただ、自治体も予算があるので、残っていることが前提になりますが」

 中村さんはすぐに、業者に言われた通り自治体の助成金制度について調べました。すると、業者の言った通り、中村さんが住む地域の自治体では、遮熱塗料を説かった外壁塗装工事に対して、最大20万円の助成金を出していることが分かりました。

「助成金が出れば、100万円の予算内で外壁塗装ができる」

中村さんはその日のうちに管轄の区役所へと出向き、申請に手続きに必要な申請書類一式をもらうととともに、申請がまだ間に合うかを確認しました。まだ5月ということもあり、予算はまだ十分に残っているとの回答を受けた中村さんは、助成金のことを教えてくれた塗装会社のアドバイスを受けながら書類を作成。結果、期待通り、20万円の助成金を得ることに成功しました。
 外壁の塗装工事を対象にした助成金・補助金制度の名称は各自治体によって異なります。また、自治体によっては制度自体を用意していないケースもあるので、事前に確認するようにしましょう。支給される金額は、10万~20万円が目安で、中には大阪府摂津市のように25万円を支給する自治体もあります。
 助成金・補助金をもらうためには、外壁を塗り替えることによって家の省エネ性能を上げる必要があります。具体的には遮熱塗料、あるいは断熱塗料といった特殊な塗料を使って塗装を行わなければなりません。単に「見た目をキレイにした」「街の景観に合わせてオシャレに塗り替えた」というだけでは、助成金・補助金はもらえないのです。業者に見積りを依頼する場合は、どんな塗料を使っているのか、事前に確認するようにしましょう。
 一般的に、外壁は10年から15年程度で塗り替えが必要になると言われています。塗膜は日差しから家を守るバリアのようなものですから、傷んだ状態のまま放っておくと、そのうち建物本体にも傷みが広がってしまいます。資産価値を維持するためにも、耐用年数が近づいてきたら、できるだけ速やかに塗り替えるようにしましょう。外壁の塗り替えに関するご相談は、お近くの全国優良リフォーム会員まで。