闘将野村「弱小企業を一流へと導く新経営理論」(第32回)|インタビュー|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2022.09.05

闘将野村「弱小企業を一流へと導く新経営理論」(第32回)

闘将野村「弱小企業を一流へと導く新経営理論」(第32回)
14 マーケティングの極意-敵を知って己を知れば百戦して危うからず②

-そうしたら向こうも次から対策をしてきますよね。

野村 稲尾の顔色がパッと変わってヤバいって思った。でも、もしかしたら気が付いてないかもしれない。だけどやっぱりエースだね、勘はいい。オールスター後の初めての対決のとき、いつもの癖で100%インコースじゃないってことをチェックして見逃したんだよ。でもアウトコースのスライダーのはずが、ビューンとインコースにシュートが来た。ビックリして稲尾を見るとニタ~っと笑っていて「あ、バレたわ!」って思ったの。それ以来、稲尾が各球団のピッチャーに、最近のバッターはピッチャーのボールの握りまで見て打っているらしいでって噂を流した。だから今ではみんな隠しているのよ。

-やりづらくなりますね。

野村 でも執念っていうのはすごいなと思って。隠しても癖は出るんだよ。やっぱりストレートと変化球の握り方は変わるから。サインを見てクルクルっとグローブの中で回すと動くでしょ。そこで振りかぶって少し長く出る癖の人もいたし、頭の上でこの距離が長いと真っ直ぐで、短いと変化球とかってあらゆる方向で癖を見抜いてた。それをしないと俺は不器用だから打てないからね。
 俺はオールスター・日本シリーズでは打てない、大試合に弱い野村って言われてもセ・リーグのピッチャーは分からないじゃん。日本シリーズで癖が分かったときにはもう終わってる。あのときは嫌だったな。大試合に弱い野村って言われたときには頭にきたよ。

 経営を一緒である。どれだけ相手の戦力を分析し、相手の弱いところを突いて勝ちにもっていくかである。
 野村監督の戦略は理にかなっている。すべての球種に強くなる必要はないのだ。