大雪で納屋の屋根に大きな穴が!? 修理にかかる50万円、一体どうすればいいの?|保険|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
豆知識

2022.11.28

大雪で納屋の屋根に大きな穴が!? 修理にかかる50万円、一体どうすればいいの?

大雪で納屋の屋根に大きな穴が!? 修理にかかる50万円、一体どうすればいいの?
自然災害被害には火災保険が有効

「ここに何十年も住んでいるが、今まで一度も大きな自然災害に遭ったことはない。世間では自然災害が増えているなんて言っているけど、うちはそこまで警戒する必要はないんじゃないかな」

 自然災害なんて自分には関係ない、そう思っている方は意外と多いようです。しかし、今の時代、いつ、どこで、どんな自然災害が発生するか分かりません。今まで何もなかったのは単に運が良かっただけのことで、これから先も何も起こらないとは限らないのです。だからこそ、何もないときに、いざという場合に備えてさまざまな準備をしておくべきです。今回は、大雪で破損した家を、火災保険を使って修理した事例を取材しました。

(本文)
「明け方に普段使ってない納戸の方から、バキバキと何かが壊れる大きな音がした。慌てて見に行ったところ、前日から降っていた雪の重みで、納戸の屋根に大きな穴が空いて、中に雪がなだれ込んでいた・・・」

 新潟県上越市に住む田代豊さん宅は、2015年の冬に降った大雪で、自宅損壊の被害を受けました。すぐに修理業者を呼んで他にも被害がないか確認したところ、雨樋やテレビのアンテナにも破損が見つかりました。

「修理にいくらくらいかかるか尋ねたところ、約50万円という答えが返ってきました。貯蓄がないわけではなかったのですが、春に娘が都内の大学に進学することが決まっていたこともあり、それまでは大きな出費は避けたいと思いました」

困っている田代さんを見た修理業者は次のように言いました。

「今回の被害はすべて大雪によるものです。加入されている火災保険を使えば、おそらく修理にかかる費用のほとんどを保険金で賄うことができるはずですよ」

田代さんはその手があったかと思い、すぐに火災保険の契約書を確認しました。

「15年以上前に加入したため、契約内容をあまり覚えていませんでした。確認したところ、確かに大雪や豪雪による被害も補償の対象になると明記されていました」

田代さんはすぐに保険会社に問い合わせたところ、すぐに調査員を派遣してくれ、無事に保険金が下りることになったそうです。

 田代さんの場合、何の問題もなくスムーズに手続きが進みましたが、同じように火災保険に加入していても、保険金が下りないこともあります。よくあるのが、建物が補償の対象になっていないケースです。火災保険は加入時に、補償の対象を「建物」と「家財」のいずれかにするか、もしくは両方にするかを選ばなければなりません。今回のように家の一部である納戸の屋根が破損した場合、「建物」を補償対象として選択していないと保険金をもらうことはできません。逆に破損したのが家財で、補償対象を「建物」としていた場合も保険金はおりません。万全を期すのであれば、両方を補償の対象にしておくのが良いですが、もちろん補償の範囲を広げるとそれだけ保険料も高くなります。この辺りは、家計とよく相談して決めて下さい。

 みなさんの火災保険の契約内容はどうなっていますか?これから冬の本番を迎えます。余裕のある今のうちに契約内容を確認してみて下さい。不安がある方は、お近くの自然災害鑑定士にご相談下さい。