闘将野村「弱小企業を一流へと変える新経営理論」(第47回)|著名人|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2023.12.11

闘将野村「弱小企業を一流へと変える新経営理論」(第47回)

闘将野村「弱小企業を一流へと変える新経営理論」(第47回)
20 広告の最大効果-一番の広告塔は社長自身

 会社の作り方、初めに起業してすぐに信用があるわけではない。またブランドができているわけでもない。信用を得るには社歴が必要であり、ブランドを作るのには広告宣伝費が必要である。
 資金を持たずして会社を大きくする場合の順番というものがある。

①二ッチな市場で1番を取る。日本で1番は難しい。でも町内会1番なら可能性はある。総合力での1番は難しい。でも親近感No.1ならばとれる可能性はある。
大手がこのやり方で成功しているからと真似をする人がいる。「大手がこの人事制度で成功しているから・・・」「今伸びている会社が週休3日を始めたから・・・」、うまくいかない理由は、自分の会社を目標にしている会社の規模や環境が違うからである。

②市場規模のあるところで収益を上げたい。みな考えることは同じである。「東京で事業をしたい・・・」「ネットショッピングで販売したい・・・」、競合が多いところで売り上げを上げるにはどのようにしたら良いのだろうか?
 まずは大きな市場でもその中にあるニッチな市場や商品から攻めるべきである。たくさんの選択肢の中でお客様はぽっと出の中小企業の貴社を選んで選択して来てはくれない。だから一番勝てそうな、みんなが扱っていないメーカーや商材を選んで販売する。ニッチなところで1番が取れるようになったら、お客様には安心感ができている。その次は市場規模のあるところでの勝負である。実はここでの参入はさほど難しくない。機械化され工場で作る商品のようなものであれば別だが、人を商品とした商売なら大手にも勝てる。なぜならブランド力で販売していないからだ。末端企業の強みは、低価格のコスト体質をもって参入する点だ。あとは市場シェアを取り続けるためのシステム(人・物)の確保である。

③そして最後は、その市場のNo.1を取るためのブランドが必要である。ここの市場のお客様の求めているものは価格でもなくスピードでもなく、親近感でもなく、ブランドである。なぜなら高い価格のオーダーを希望する人が求めているものは、ぜいたくできる満足感だからだ。ここの市場は利益率も大きい。ここではブランド力=広告力が必要である。経営者は費用対効果を考えながら広告費用をかけてブランドを作るのである。
ブランドの作り方にも種類がある。①会社の認知②商品の認知③業界の認知④業界のシェア。数字を重視するのであれば、②が一番費用対効果が合いやすい。しかしうまくいかない会社は初めに①から始めてしまう。商売の基本は“花より団子”である。