売上コミットコンサルタント「とみたつづみ」の起業の教科書~第25回~|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
豆知識

2024.03.18

売上コミットコンサルタント「とみたつづみ」の起業の教科書~第25回~

売上コミットコンサルタント「とみたつづみ」の起業の教科書~第25回~
田舎・地方で起業するときの注意点5つ

 新型コロナの流行を機に、日本ではオンラインを通じてビジネスをするのが一般的になりました。中には都会を離れ、静かな地方に拠点を移して仕事をしている方もいます。今回は地方や田舎で起業する際に絶対に知っておくべき注意点や成功するためのポイントについて解説します。

知っておくべき5つの注意点

①ターゲットの人口が少ない
 田舎や地方での起業の大きなデメリットといえば人口の少なさです。店舗型ビジネスの場合、ターゲットの人口が少なければどうしても集客できる人数は少なくなり、都会に比べて不利と言えます。開業しても問題ないかどうかは商圏を調べたり、人口データを見たりすればある程度予測がつきます。起業準備の段階でまとまった売上が確保できるほどの集客が見込める地域なのかを調べておきましょう。

②店舗型ビジネスはネット集客がしにくいことも
 エステサロンのような店舗型のビジネスは地域性が大きく関係します。集客面ではホットペッパーのような集客サイトやアメブロやSNSを使った集客が難しいこともあります。
集客が見込める地域であっても、実際にお客様を集めることができなければ意味がありません。現在はネット集客を選ぶ起業家が多いですが、田舎で開業するならネット集客だけでなく、チラシやポスティングのようなアナログ集客も視野に入れましょう。

③公共交通機関が整備されていない
 田舎で開業するなら交通についても考えなくてはいけません。都会は電車やバスがたくさん通っていますが、地方は交通の便が悪いところがたくさんあります。また、電車やバスが通っていても本数が少ない地域もあるでしょう。そのため、お客様に足を運んでもらいにくいです。
 また、カウンセリングやコンサルなど、対面のサービスをする場合は自分もまた待ち合わせ場所まで移動しなければならず、不便に思うでしょう。

④ご近所付き合いが重要
 地方では都会とは違った人間関係があります。都会は人間関係が希薄な傾向があり、隣に済む人の名前も知らないということはよくあります。
一方で、田舎や地方ではご近所付き合いを重視するところが多いです。地域の集まりに参加しなかったり、コミュニケーションを積極的にとらなかったりすれば、悪い印象を持たれて、変な噂を流されるなど、起業をする上で不利なことが起こる可能性もあります。そこで、起業するなら近所の方との関わりを大事にしましょう。別の地域から移住して起業する場合は特にこの点を意識しましょう。

⑤起業している人が周りにいない
 田舎や地方では起業している人が少なく、相談できる相手がいなくて孤独を感じることもあるでしょう。もちろん、企業勤めの人にも起業の相談はできます。しかし、事業を起こした経験がない人と話すと、「起業は不安定だからやめといた方がいいよ」「そんな高いサービスなんて売れないよ」とマイナスの意見を言われることも多いです。


田舎・地方起業で失敗しないアイデア7つ

次に田舎や地方での起業で失敗しないための方法をご紹介します。

①IT機器を活用する
 田舎や地方で開業するならぜひIT機器を活用しましょう。IT機器を上手く利用すれば田舎ならではの不便さがあまり問題にならなくなります。例えば、WEBライター、WEBデザイナー、イラストレーターなどはネット環境さえあればできる仕事なので、住んでいる場所は関係ありません。

②オンラインで完結するビジネスモデルにする
 田舎起業ではオンラインで完結するビジネスモデルを選ぶのがおすすめです。なぜなら、オンライン化すれば商圏が全世界に広がるからです。私もコンサルティングを完全オンライン化していて、日本国内はもちろんのこと、海外に住む受講生さんもいらっしゃいます。
コンサルやカウンセリングは対面で行うものというイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、今はZoomというオンライン会議ツールを使ってサービスを提供している方も多いです。受講生さんの中にはエステをオンライン化している方もいます。

③田舎ならではのニーズを考える
 売れるビジネスにするためには顧客のニーズを押さえなくてはいけません。あなたが住む地方にはどんなニーズがあるのか考えてみましょう。例えば、高齢者が多い地域なら、買い物代行サービスや、お弁当の宅配サービスに需要があるかもしれません。また、海に囲まれた地方なら、観光旅行客をターゲットにしたビジネスを始める方法もあります。

④固定費を抑える
 地方は土地代が安く、テナントを利用して開業する場合、家賃が抑えられるというメリットがあります。固定費が抑えられれば運転資金に余裕が出るので、ぜひこの強みを生かしましょう。
ちなみにIT機器を使ったビジネスなら、そもそもテナントも必要ないので大幅に固定費を下げられますよ。

⑤オンラインの起業塾に入る
 起業仲間を見つけづらい地方でも、オンラインの起業塾や起業コミュニティに入ればすぐに起業を頑張る仲間と出会えます。
私が主宰する売上コミットアカデミーもバラバラの場所に住む女性起業家が集まっていて、お互いの進捗を共有することで刺激し合っています。年代も20代、30代、40代・・・と幅広くいらっしゃいます。起業塾に入れば起業仲間ができるだけでなく、経営の知識やノウハウも得られて、事業を成長させることもできます。自分に合うオンラインの起業塾や経営塾を探してみましょう。

⑥お客様に紹介をお願いする
 田舎は人と人との繋がりが濃いです。それだけに、自分のお店やサービスを紹介してもらえると、「じゃあ私も行ってみようかな」と前向きに検討してもらいやすいです。そこで、既存のお客様にはぜひ知り合いの方に紹介してもらうことをお願いしましょう。同じ地域で開業しているお店のオーナーと仲良くなり、お互いのチラシを店内に置くといった施策をしても良いですね。
こ ちらの記事ではエステサロンが口コミや紹介を増やす方法をご紹介しています。

⑦地方自治体の補助金を活用する
 地方で起業する人向けの補助金制度を利用すれば、資金に余裕ができ、様々な施策に取り組むことができます。ただし、全ての自治体で補助金や助成金が用意されているわけではありません。まずはあなたが住んでいる場所や、移住を考えている地方でこうした制度があるかを調べてみましょう。また、補助金を受け取るには条件があるので、そちらもよく確認しましょう。

 いかがでしたか?田舎や地方で起業する場合、人口が少なかったり、ネット集客が見込めなかったりとさまざまな問題点があります。だからと言って開業ができないわけではありません。IT機器を活用したり、オンラインで完結するビジネスモデルを選んだりすれば、問題点を解消できます。今回ご紹介した対策を上手く取り入れながら田舎起業を成功させてくださいね。