住友不動産、エディオン、etc…、補助金で不正か!?|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2024.04.01

住友不動産、エディオン、etc…、補助金で不正か!?

住友不動産、エディオン、etc…、補助金で不正か!?
次々と発覚する先進的リノベ補助金の不正申請

 環境省は、断熱窓の改修などに対して補助金を交付する「先進的窓リノベ事業」において複数の不正事案が確認されたことを受け、再発を防ぐべく、厳正な対処を行うことを発表した。不正事案に関しては、「事業者名の公表」「不正事案以外の交付申請に対する処分(交付申請の受付拒否・却下、交付決定の取消し、加算金を含む交付済みの補助金の返還))」「住宅省エネ2024キャンペーンの他事業(子育てエコホーム支援事業など)への参加停止」「環境省地球環境局所管の補助金への参加停止」「警察への通報」等の措置が取られる可能性があるという。
 不正は大手企業による事案を含め、すでに数件が確認されている。例えば昨年12月には、大手家電量販店エディオン(大阪府大阪市)の新加古川店で、同社従業員による申請内容の改ざんが行われていたことが判明。報道によると、同店従業員は本来補助金交付の対象ではない商品を、補助金交付対象であると偽って顧客に説明。さらに窓の性能を偽装した申請書類を作成し、補助金事務局へ提出していた。事件の発覚を受け、同社は社内調査を実施。その結果、不正は発覚した事案1件のみとしたが、調査の影響で328件の顧客に補助金相当額の振り込み遅れが発生した。同社は「本件を重く受け止め、お客様に多大なご迷惑をおかけしたことを心よりお詫び申し上げます」と謝罪のコメントを発表している。
 また、リフォーム売上ランキングにおいて業界3位の住友不動産(東京都新宿区)でも従業員による申請書類の改ざんが発覚している。不正を行った従業員は当時「新築そっくりさん」奈良営業所に勤務。同社の発表によると、従業員は交付申請の期限内に工事が完了しないことを心配し、サッシメーカーが発行する性能証明書を模造。工事完了後の写真を合成して補助金の申請手続きを行ったという。同社は再発防止に取り組むため、内部管理体制の強化と申請を行う体制の変更を実施した。
 上記はあくまでも一従業員による不正だが、一方で会社ぐるみだと思われても仕方のない悪質な事案も確認されている。ホームセンター「ビバホーム」などを運営するアークランズ(新潟県三条市)の子会社でリフォーム事業を展開するアークホームでは、驚くべきことに18支店30名の従業員が不正に関与。69件の事案で、実際には含まれていない、または契約に含まれていない工事の実施を装おうために施工写真を偽造し、不当に補助金の交付を受けていた。不正に関与した従業員の数からして、それぞれが一個人の判断でやっていたとは到底考えられず、会社の関与の可能性が疑われる。環境省も同社に関しては非常に悪質だと判断したようで、窓リノベ事業者としての登録を停止した。
 愛媛県下でリフォーム事業を展開するクラシック・ファンタジア(愛媛県松山市)も事業者登録を停止された事業者だ。同社は補助金を申請した2件について、窓の性能(計26箇所)と工事の実施(計13箇所)を偽装。最初から不当に補助金の交付を受けようとした悪質な行為だと判断され、登録を停止された。
 また、登録停止にまでは至らなかったが、ニッカホーム中部(現ニッカホーム:愛知県名古屋市)とネクストイノベーション(東京都新宿区)の2社も、提出書類において偽装があったとして交付決定の一部取り消し処分を受けた。
 不正が発覚した事業者に対しては、かなり厳しい処分が下されているように思えるが、「手ぬるい」とする声も少なくない。あるリフォーム業者は

「国が本腰を入れて省エネリフォームを盛り上げようとしているときになんてことをしてくれるんだという思いです。人手不足で今でも期限ぎりぎりで工事をしているのに、今回の件で審査がさらに厳しくなれば、間に合う工事も間に合わなくなる。本当、迷惑この上ない」

と怒りの様子だ。

「補助金は予算枠が決まっている。不正がなければ補助金を受け取れていたかもしれない事業者もいたのではないか」

と割を食った事業者がいた可能性を指摘するリフォーム業者もいる。いずれにせよ、盛り上がっていたリフォーム業界に水を差したのは間違いない。こうした不正が世の中からなくなることを願うばかりだ。