リフォーム部門の業績は横ばい続く
創業以来、ローコスト住宅のパイオニアとして住宅業界で急成長を続けてきたタマホーム(東京都港区)が苦戦を強いられています。1月13日に発表した2025年6~11月期連結決算は、売上高が前年同期と比べ6%減の884億円、最終損益は前年同期から改善したものの、9億円の赤字でした。さらに併せて2026年5月期の連結純利益予想も発表。従来予想では前期比の4倍となる60億円の大幅増益としていましたが、一転、9%減の13億円となる見通しになるとしました。売上高と営業利益はともに増えるとしたものの、いずれも予想よりは下回り、今期を最終年度とする中期経営計画は未達に終わる見通しです。住宅業界を取り巻く環境が厳しさを増している中、なかなか状況を打破できない同社に対し、業界内外から不安の声が上がる状況となっています。
なぜ、住宅業界にあって際立った営業力をもつ同社が、今これほどの苦戦を強いられているのでしょうか。同社はその原因を「建設費の高騰に伴う住宅価格の高騰や金利の上昇で、顧客の購買意欲が低下したため」と分析します。ただ、的を得ているように思えるこの見解に対しては、疑問の声も少なくありません。というのも、厳しい環境にさらされているのは同社に限った話ではなく、それにもかかわらずライバル社の中には業績を伸ばしているところもあるからです。例えば積水化学工業(大阪市北区)を見てみます。同社が1月29日に発表した2026年3月期第3四半期決算における住宅セグメントの業績は、売上高が前年同期比2.4%増の3950億円、営業利益が同12.0%増の260億円で、増収増益となりました。これは大3四半期としては過去最高の数字で、特に後者については2桁の増益と、際立った成果を達成しました。タマホームと同じように厳しい環境下にありながら、どうして同社はこれほどの業績を上げることができたのでしょうか。資料を読み解くと、特に目を見張るのが集合住宅の好調さです。実は同社の主力である戸建てに関しては、一棟当たりの販売単価は上昇しているものの、受注数は前年同期と比べて6%も減る見通しです。しかし一方で集合住宅については54%増となる見通しで、戸建て部門の不調を見事にカバーしています。同様にリフォーム事業も好調でした。これにより第3四半期の新築受注状況は金額ベースで3%増となり昨年10月に発表した受注見通しの3%を見事に達成しました。不調な部門があっても会社全体でそれをカバーする、まさに一丸となって行った取り組みの成果だと言えるのではないでしょうか。
タマホームに話を戻すと、不調の原因はこの点にあるのではないかと推測されます。近年は他の住宅会社と同様、リフォームにも力を入れている同社ですが、ここのところ業績は横ばいが続いています。また、集合住宅については現在ほぼ行っていません。結局のところ、住宅部門が不調に陥った場合に、それをカバーできるような事業が、残念ながら同社にはないのです。
また、同社の代名詞である「ローコスト住宅」も、業績不振の遠因になっているのではないかという意見もあります。住宅業界に詳しい専門家は次のように指摘します。
「長年、ローコスト住宅の看板で家を売ってきた同社だけに、近年の資材価格の高騰に伴う住宅販売価格の上昇はイメージ的にかなり痛手だったのではないでしょうか。確かに他社に比べればまだまだ低価格ですが、かつてほど値段のインパクトがありません。今やローコスト住宅メーカーとしての印象はかなり薄れてしまったのではないでしょうか」
タマホームは今後、この苦境にどう立ち向かっていくのでしょうか。今後の動向からも目が離せません。
創業以来、ローコスト住宅のパイオニアとして住宅業界で急成長を続けてきたタマホーム(東京都港区)が苦戦を強いられています。1月13日に発表した2025年6~11月期連結決算は、売上高が前年同期と比べ6%減の884億円、最終損益は前年同期から改善したものの、9億円の赤字でした。さらに併せて2026年5月期の連結純利益予想も発表。従来予想では前期比の4倍となる60億円の大幅増益としていましたが、一転、9%減の13億円となる見通しになるとしました。売上高と営業利益はともに増えるとしたものの、いずれも予想よりは下回り、今期を最終年度とする中期経営計画は未達に終わる見通しです。住宅業界を取り巻く環境が厳しさを増している中、なかなか状況を打破できない同社に対し、業界内外から不安の声が上がる状況となっています。
なぜ、住宅業界にあって際立った営業力をもつ同社が、今これほどの苦戦を強いられているのでしょうか。同社はその原因を「建設費の高騰に伴う住宅価格の高騰や金利の上昇で、顧客の購買意欲が低下したため」と分析します。ただ、的を得ているように思えるこの見解に対しては、疑問の声も少なくありません。というのも、厳しい環境にさらされているのは同社に限った話ではなく、それにもかかわらずライバル社の中には業績を伸ばしているところもあるからです。例えば積水化学工業(大阪市北区)を見てみます。同社が1月29日に発表した2026年3月期第3四半期決算における住宅セグメントの業績は、売上高が前年同期比2.4%増の3950億円、営業利益が同12.0%増の260億円で、増収増益となりました。これは大3四半期としては過去最高の数字で、特に後者については2桁の増益と、際立った成果を達成しました。タマホームと同じように厳しい環境下にありながら、どうして同社はこれほどの業績を上げることができたのでしょうか。資料を読み解くと、特に目を見張るのが集合住宅の好調さです。実は同社の主力である戸建てに関しては、一棟当たりの販売単価は上昇しているものの、受注数は前年同期と比べて6%も減る見通しです。しかし一方で集合住宅については54%増となる見通しで、戸建て部門の不調を見事にカバーしています。同様にリフォーム事業も好調でした。これにより第3四半期の新築受注状況は金額ベースで3%増となり昨年10月に発表した受注見通しの3%を見事に達成しました。不調な部門があっても会社全体でそれをカバーする、まさに一丸となって行った取り組みの成果だと言えるのではないでしょうか。
タマホームに話を戻すと、不調の原因はこの点にあるのではないかと推測されます。近年は他の住宅会社と同様、リフォームにも力を入れている同社ですが、ここのところ業績は横ばいが続いています。また、集合住宅については現在ほぼ行っていません。結局のところ、住宅部門が不調に陥った場合に、それをカバーできるような事業が、残念ながら同社にはないのです。
また、同社の代名詞である「ローコスト住宅」も、業績不振の遠因になっているのではないかという意見もあります。住宅業界に詳しい専門家は次のように指摘します。
「長年、ローコスト住宅の看板で家を売ってきた同社だけに、近年の資材価格の高騰に伴う住宅販売価格の上昇はイメージ的にかなり痛手だったのではないでしょうか。確かに他社に比べればまだまだ低価格ですが、かつてほど値段のインパクトがありません。今やローコスト住宅メーカーとしての印象はかなり薄れてしまったのではないでしょうか」
タマホームは今後、この苦境にどう立ち向かっていくのでしょうか。今後の動向からも目が離せません。



