中古住宅の台頭で販売が低迷
-新築が売れなくなった-ある住宅会社の営業マンは嘆きます。少子高齢化や人口減少、資材価格の上昇に伴う住宅価格の高騰など、今、住宅業界を取り巻く環境は日に日に厳しさを増しています。特に新築の状況は厳しく、名のある大手住宅メーカーでさえも、国内市場だけでは業績を維持することが困難で、海外市場の開拓に躍起になっています。
国交省が1月30日に発表した2025年の新築着工戸数を見てみましょう。これによるとその数は前年から6.5%も減り、74万667戸という低水準にとどまったことが分かります。たかが6.5%と思う方もいるかもしれませんが、数にすると約5万戸前後となりますから、相当な数です。ちなみに74万戸台というのは、過去61年間で最低の数字だそうです。さらに減少は3年連続ということなので、新築住宅市場は史上最大の危機に直面していると言えるのではないでしょうか。中でも特にひどいのが「持ち家」と「分譲住宅」でそれぞれ約8%も減りました。住宅業界では今、一体何が起きているのでしょうか。
住宅市場が不振に陥っている原因は、主に4つあると考えられます。中でも最大要因とされるのは人件費や建築資材価格の高騰に伴う住宅販売価格まで上昇です。ここにきてようやく上昇に歯止めがかかりつつありますが、今のところ価格が下がる気配はなく、高止まりしている状況です。わずか5年前から1割近く、10年前だとそれ以上高くなっています。こんな状況では、さすがに消費者も購入に慎重にならざるを得ません。
原因の2つ目は金利です。今は消費者の間に、ここのところの円安や国債の急激な値動きに連動して、住宅ローン金利も上がるのではとの懸念が広がり、消費者のマインドは買い控えへと進んでいます。この状況が払拭されない限り、住宅の販売不振が改善に向かうことはないのでないでしょうか。この辺に関しては、政府の舵取りも大きく影響してくるはずです。
3つ目は人口と世帯数の減少です。日本の少子化はかなり以前から問題となっていましたが、これは改善するどころか年を追うごとにどんどん悪化の一途を辿っています。もちろん、すべてを政府政策の失敗とすることはできませんが、それにしてももっと早くどうにかできなかったのかと思ってしまいます。今、これに対して愚痴を言っても仕方ありませんが、いずれにせよ人口が減ればそれだけ家が売れなくなるのは当然のことで、この問題に関しては短期間で解決できるものではありません。政府が人口減少を食い止めるための中長期的な政策を打ち出すことができるかどうかが鍵を握っています。どうなるか、高市内閣に期待したい部分ではあります。
最後は空き家の増加です。こういうと、社会問題としての空き家ばかりに注目が集まりがちですが、実は一方で空き家の需要は年々高まりつつあります。先述したように、今、新築住宅の価格はかなり高い水準で高止まりしている状況です。一方で中古住宅は、中古であるが故に価格的には手頃で、しかもそこそこ立地に恵まれた物件もたくさんあります。リフォームをすることを考えても、中古を買った方がお得だというケースは多々あり、消費者の中にもそうした認識がこの数年で急激に広がりました。新築には新築のプレミア感はありますが、それを差し引いても中古の方が良いという考えから、中古市場に流れる消費者は確実に増えています。新築が中古と競わなければならない、今はそういう時代になったのです。
住宅市場で主役の座を担ってきた新築ですが、今後はどうなるか分かりません。今やその座は決して安泰ではなく、むしろ引きずり降ろされるかもしれない危機にさらされています。10年、15年後、新築住宅市場はどうなっているのでしょうか。今後の動向にも注目しましょう。
-新築が売れなくなった-ある住宅会社の営業マンは嘆きます。少子高齢化や人口減少、資材価格の上昇に伴う住宅価格の高騰など、今、住宅業界を取り巻く環境は日に日に厳しさを増しています。特に新築の状況は厳しく、名のある大手住宅メーカーでさえも、国内市場だけでは業績を維持することが困難で、海外市場の開拓に躍起になっています。
国交省が1月30日に発表した2025年の新築着工戸数を見てみましょう。これによるとその数は前年から6.5%も減り、74万667戸という低水準にとどまったことが分かります。たかが6.5%と思う方もいるかもしれませんが、数にすると約5万戸前後となりますから、相当な数です。ちなみに74万戸台というのは、過去61年間で最低の数字だそうです。さらに減少は3年連続ということなので、新築住宅市場は史上最大の危機に直面していると言えるのではないでしょうか。中でも特にひどいのが「持ち家」と「分譲住宅」でそれぞれ約8%も減りました。住宅業界では今、一体何が起きているのでしょうか。
住宅市場が不振に陥っている原因は、主に4つあると考えられます。中でも最大要因とされるのは人件費や建築資材価格の高騰に伴う住宅販売価格まで上昇です。ここにきてようやく上昇に歯止めがかかりつつありますが、今のところ価格が下がる気配はなく、高止まりしている状況です。わずか5年前から1割近く、10年前だとそれ以上高くなっています。こんな状況では、さすがに消費者も購入に慎重にならざるを得ません。
原因の2つ目は金利です。今は消費者の間に、ここのところの円安や国債の急激な値動きに連動して、住宅ローン金利も上がるのではとの懸念が広がり、消費者のマインドは買い控えへと進んでいます。この状況が払拭されない限り、住宅の販売不振が改善に向かうことはないのでないでしょうか。この辺に関しては、政府の舵取りも大きく影響してくるはずです。
3つ目は人口と世帯数の減少です。日本の少子化はかなり以前から問題となっていましたが、これは改善するどころか年を追うごとにどんどん悪化の一途を辿っています。もちろん、すべてを政府政策の失敗とすることはできませんが、それにしてももっと早くどうにかできなかったのかと思ってしまいます。今、これに対して愚痴を言っても仕方ありませんが、いずれにせよ人口が減ればそれだけ家が売れなくなるのは当然のことで、この問題に関しては短期間で解決できるものではありません。政府が人口減少を食い止めるための中長期的な政策を打ち出すことができるかどうかが鍵を握っています。どうなるか、高市内閣に期待したい部分ではあります。
最後は空き家の増加です。こういうと、社会問題としての空き家ばかりに注目が集まりがちですが、実は一方で空き家の需要は年々高まりつつあります。先述したように、今、新築住宅の価格はかなり高い水準で高止まりしている状況です。一方で中古住宅は、中古であるが故に価格的には手頃で、しかもそこそこ立地に恵まれた物件もたくさんあります。リフォームをすることを考えても、中古を買った方がお得だというケースは多々あり、消費者の中にもそうした認識がこの数年で急激に広がりました。新築には新築のプレミア感はありますが、それを差し引いても中古の方が良いという考えから、中古市場に流れる消費者は確実に増えています。新築が中古と競わなければならない、今はそういう時代になったのです。
住宅市場で主役の座を担ってきた新築ですが、今後はどうなるか分かりません。今やその座は決して安泰ではなく、むしろ引きずり降ろされるかもしれない危機にさらされています。10年、15年後、新築住宅市場はどうなっているのでしょうか。今後の動向にも注目しましょう。



