環境に優しい反面、景観や生態系の破壊につながるリスクも・・・
最近、メガソーラーの建設に関して、地域住民とトラブルになっているというような内容のニュースをよく見かけるようになりました。おそらく読者のみなさんの中にも、この類のニュースを目にして気になっているという方がおられるのではないでしょうか。今回はメガソーラーの事情に詳しい専門家の意見も交えながら、今、メガソーラーに何が起きているのかについてまとめました。
日本で「メガソーラー」という言葉が広く一般に知られるようになったのは、わずか15年ほど前のことです。きっかけは宮城県や福島県など、東北地方一帯を巻き込んだ東日本大震災で発生した原発事故でした。事故をきっかけに国内では原発に対する不安が高まる一方、太陽光や風力といった、自然の力を利用して生み出す再生可能エネルギーが大きな注目を集めるようになりました。過程でレベルではソーラーパネルが一気に普及し、各ハウスメーカーもソーラーパネルを装備した住宅商品を発売。国内のメーカーに加え、中国や韓国のメーカーも日本市場に商機を見出し、続々と日本に上陸してきました。一時期、大型の家電量販店のかなりのスペースが、ソーラーパネルに占拠されていたほどです。
さて、今回のテーマ―であるメガソーラーは、極端に言ってしまえばソーラーパネルの大規模版です。一般的な戸建て住宅の屋根に載せるソーラーパネルの発電容量は平均4.6kWであるのに対し、メガソーラーは平均1000kWと、約217倍の規模を誇ります。パネルの枚数にして数千万枚、これだけのパネルを設置するのには最低でも2ha、分かりやすいもので例えるとサッカーコート3面が必要になります。もちろん、中にはもっと小規模な施設もありますが、いずれにせよ、とてつもない規模の発電施設であることは容易に想像できると思います。
さて、そんなメガソーラーがなぜ今、各地で問題になっているかについてです。自然の力を利用してエネルギーを生み出すこと自体はとても素晴らしいことです。発電力は他を圧倒するものの、リスクのある原発に頼るよりも、無限にある太陽光を利用してエネルギーを作る方が、環境にやさしいうえに安全で、理にかなっているように思います。しかし、実際はそうなっていません。実はメガソーラーはここにきて、いくつもの問題を露呈し始めているのです。
とりわけ大きな問題となっているのが、環境への影響です。前述した通り、メガソーラーを建設するためには広大な敷地が不可欠です。しかもただ広いだけでなく、太陽光が十分に取り込めるような日当たりの良い場所でなければなりません。言うまでもなく、都心部にはそんな土地はほとんどありませんし、あったとしても十中八九、マンション用地として活用されます。となると、あとは人の手がまだ入っていない山林を切り開いていくしかありません。しかし、山林の伐採にはさまざまなリスクが伴います。まず大きいのが土壌流出の危険性があることです。土砂災害を引き起こすこともあるかもしれません。また、景観も悪化します。さらに専門家は次のような点も指摘します。
「最近、北海道のメガソーラー建設でも問題になりましたが、森林伐採によりその地域の生態系を破壊したり、希少な動植物を減少させてしまう可能性があります。もともとわずかしか生息していなかった動物がメガソーラー施設を棲家にし、従来以上に繁殖してしまう可能性もあるでしょう。そうなると、食物連鎖のバランスが崩れてしまいます。メガ空―施設を建設する際は、こうした点にも十分に配慮する必要があるでしょう」
当然、周辺に住む人々がこれをただ黙って見ているはずがありません。反対運動が起こることもあります。最近、ニュースで取り上げられているのは、まさにこのあたりのことです。
ただ、いくら周辺住民が反対したところで、法律的に問題がなければ、メガソーラー建設を止めることはできません。事業者も施設を建設するために多く時間と費用を費やしているでしょうから、反対にあったからといって簡単には引き下がりません。
もちろん、メガソーラーにはメリットもたくさんあります。冒頭でも述べたように、自然エネルギーを利用してエネルギーを作り出すため、環境に与える影響は軽微で済みます。また、万が一、事故が発生した場合も、原子力や火力発電所ほどの被害が出ることはまずありません。
メガソーラー施設はこれからも増えていくはずです。しかし、環境への配慮はとにかく念入りにして欲しいところです。環境にやさしいエネルギー施設ができたはいいが、それに伴い地域の生態系が破壊されたり、災害リスクが高まってしまったのでは、意味がありません。メガソーラーの事業者は儲かるかもしれませんが、地域には何のメリットもありません。メガソーラーに限ったことではありませんが、事業はいかなるときも地域との連携が不可欠です。地域の反対を押し切ってやっても、長続きはしません。事業者にはぜひとも、この点に留意してもらいたいところです。
最近、メガソーラーの建設に関して、地域住民とトラブルになっているというような内容のニュースをよく見かけるようになりました。おそらく読者のみなさんの中にも、この類のニュースを目にして気になっているという方がおられるのではないでしょうか。今回はメガソーラーの事情に詳しい専門家の意見も交えながら、今、メガソーラーに何が起きているのかについてまとめました。
日本で「メガソーラー」という言葉が広く一般に知られるようになったのは、わずか15年ほど前のことです。きっかけは宮城県や福島県など、東北地方一帯を巻き込んだ東日本大震災で発生した原発事故でした。事故をきっかけに国内では原発に対する不安が高まる一方、太陽光や風力といった、自然の力を利用して生み出す再生可能エネルギーが大きな注目を集めるようになりました。過程でレベルではソーラーパネルが一気に普及し、各ハウスメーカーもソーラーパネルを装備した住宅商品を発売。国内のメーカーに加え、中国や韓国のメーカーも日本市場に商機を見出し、続々と日本に上陸してきました。一時期、大型の家電量販店のかなりのスペースが、ソーラーパネルに占拠されていたほどです。
さて、今回のテーマ―であるメガソーラーは、極端に言ってしまえばソーラーパネルの大規模版です。一般的な戸建て住宅の屋根に載せるソーラーパネルの発電容量は平均4.6kWであるのに対し、メガソーラーは平均1000kWと、約217倍の規模を誇ります。パネルの枚数にして数千万枚、これだけのパネルを設置するのには最低でも2ha、分かりやすいもので例えるとサッカーコート3面が必要になります。もちろん、中にはもっと小規模な施設もありますが、いずれにせよ、とてつもない規模の発電施設であることは容易に想像できると思います。
さて、そんなメガソーラーがなぜ今、各地で問題になっているかについてです。自然の力を利用してエネルギーを生み出すこと自体はとても素晴らしいことです。発電力は他を圧倒するものの、リスクのある原発に頼るよりも、無限にある太陽光を利用してエネルギーを作る方が、環境にやさしいうえに安全で、理にかなっているように思います。しかし、実際はそうなっていません。実はメガソーラーはここにきて、いくつもの問題を露呈し始めているのです。
とりわけ大きな問題となっているのが、環境への影響です。前述した通り、メガソーラーを建設するためには広大な敷地が不可欠です。しかもただ広いだけでなく、太陽光が十分に取り込めるような日当たりの良い場所でなければなりません。言うまでもなく、都心部にはそんな土地はほとんどありませんし、あったとしても十中八九、マンション用地として活用されます。となると、あとは人の手がまだ入っていない山林を切り開いていくしかありません。しかし、山林の伐採にはさまざまなリスクが伴います。まず大きいのが土壌流出の危険性があることです。土砂災害を引き起こすこともあるかもしれません。また、景観も悪化します。さらに専門家は次のような点も指摘します。
「最近、北海道のメガソーラー建設でも問題になりましたが、森林伐採によりその地域の生態系を破壊したり、希少な動植物を減少させてしまう可能性があります。もともとわずかしか生息していなかった動物がメガソーラー施設を棲家にし、従来以上に繁殖してしまう可能性もあるでしょう。そうなると、食物連鎖のバランスが崩れてしまいます。メガ空―施設を建設する際は、こうした点にも十分に配慮する必要があるでしょう」
当然、周辺に住む人々がこれをただ黙って見ているはずがありません。反対運動が起こることもあります。最近、ニュースで取り上げられているのは、まさにこのあたりのことです。
ただ、いくら周辺住民が反対したところで、法律的に問題がなければ、メガソーラー建設を止めることはできません。事業者も施設を建設するために多く時間と費用を費やしているでしょうから、反対にあったからといって簡単には引き下がりません。
もちろん、メガソーラーにはメリットもたくさんあります。冒頭でも述べたように、自然エネルギーを利用してエネルギーを作り出すため、環境に与える影響は軽微で済みます。また、万が一、事故が発生した場合も、原子力や火力発電所ほどの被害が出ることはまずありません。
メガソーラー施設はこれからも増えていくはずです。しかし、環境への配慮はとにかく念入りにして欲しいところです。環境にやさしいエネルギー施設ができたはいいが、それに伴い地域の生態系が破壊されたり、災害リスクが高まってしまったのでは、意味がありません。メガソーラーの事業者は儲かるかもしれませんが、地域には何のメリットもありません。メガソーラーに限ったことではありませんが、事業はいかなるときも地域との連携が不可欠です。地域の反対を押し切ってやっても、長続きはしません。事業者にはぜひとも、この点に留意してもらいたいところです。



