おうちのリフォーム110番~あなたの家にも迫っているかもしれないシロアリの恐怖~|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2022.09.26

おうちのリフォーム110番~あなたの家にも迫っているかもしれないシロアリの恐怖~

おうちのリフォーム110番~あなたの家にも迫っているかもしれないシロアリの恐怖~
和室の床が、歩くとブカブカする!?


 Youtubeなどにアップされているリフォーム関連動画を見ていると、壁板や床板を剥がした際にシロアリ被害が発見される様子をよく目にします。一部の柱や梁を交換するだけで済めば良いでのすが、被害が深刻だとそれだけではどうにもならないほど、シロアリ被害は厄介です。大切な資産である家をシロアリから守るためにはどうすれば良いのでしょうか?

「まさかうちにシロアリが発生していたなんて・・・。建ててから40年、こんなことは初めてだ」

家の柱や壁をボロボロにする白アリは、雨が多く、湿度の高い梅雨や、台風が多発する夏にもっとも活発に活動すると言われています。神奈川県小田原市に住む太田卓三さん宅も、2016年の梅雨から夏にかけて、シロアリの被害に遭ったそうです。
 
その年の10月頃、市内で白アリ駆除サービスを手掛けているS氏が事務所で打ち合わせをしていると、一本の電話がかかってきました。

「あるときから和室の床がベコベコするようになった。知り合いの工務店に見てもらったところ、畳の下の床がシロアリに食われてボロボロになっていることが分かった。すぐに何とかしてほしい」

 翌日、現場を訪れたS氏は、太田さんに聞き取りを行うとともに、被害があったという和室を詳しく調査。社長とスタッフは早速、電話をかけてきた男性にさらに詳しい聞き取りを行いました。その結果、

・梅雨辺りから羽アリをよく見かけた
・家は築40年の木造住宅
・これまで大掛かりなリフォームやメンテナンスなどはしたことがない
・シロアリの被害は床下だけで済んでいる

ということが分かりました。これらを踏まえてS氏は太田さんに言いました。

「羽アリはシロアリが出るサインです。次からは見かけた時点ですぐに我々のような専門業者に連絡をした方が良いです」

実は、シロアリや羽アリは、庭にいる一般的なアリとは異なり、普段の生活の中で見かけることはほとんどありません。普通にその辺を飛び回っている虫ではないのです。つまり、自宅やその周辺で羽アリを見掛けたということは、近くでシロアリの被害に遭っている家が可能性を示唆しているのです。それが自宅なのか、はたまた隣家なのかは実際に調査をしてみなければ分かりませんが、いずれにせよ、被害が大きくなる前に、急いで対処しなければなりません。
被害に遭った床下は、あちこちにカビも生えていて、かなり湿気がある様子だったそうです。そこでS氏は、次のようなプロセスを太田さんに提案しました。

①被害のあった箇所を中心に、シロアリ予防駆除剤を塗布する
②被害の大きい床柱は新しいものに交換する
③床下の湿気対策で、調湿材を敷く

②と③については、S氏の仕事の範疇外だったため、シロアリ被害を最初に発見した工務店に頼むことになったそうです。

「湿度が高い場所は特に注意が必要です。例えば浴室や洗面所周りは割と被害が出やすい場所です。今回のように歩いただけで床板がブカブカしたり、柱や壁に偏食が見られた場合はすぐに専門家に相談することをおススメします」
 雨量が増え、床下に湿気が溜まりやすい夏場は、普段以上に換気を心掛けて、湿気が溜まらないように注意しましょう。何か異変を感じたら、まずはお近くの全国優良リフォーム会員にご相談下さい。